アート旅ブログのマチです。
お馴染みの平塚市美術館の企画展へ。
透明感のある不思議ワールドを味わってきた。
一つ一つの作品も素敵なのだけれど、展示している空間まるごと楽しめる展覧会だ。

展覧会
偶然にも原さんが展示室にいらして、一言お話することができた。
原さん曰く、「僕の作品はどのようにみてもらってもいいのです。解釈は自由です。」
そんなことをおっしゃっていた。
以下の記述はマチの個人的な感想です。

「森のそばで」
展示室入ってすぐの作品。
画材である油絵の具の一層ぬりで作品を仕上げている。
彼女たちは悩みながらも、試行錯誤して道を切り開いていく。
そんなことを考えながら鑑賞した。
友人は箱庭の中でキャベツやブロッコリーを栽培するのに忙しい子どもたちを俯瞰する図、と見たようだ。
自然と人との一体感。
面白い解釈。

「無題で神秘的な光景」
よく見ると青や緑の小さな丸いものが飛んでいる。
SF的なシーンを想像した。丸い円盤みたいなものも見える。
確かに神秘的。ここはどこだろう。

「草の手」
肌と草が同じ色で描かれてる。
頭を柔らかくしてみる。

「フィールドアスレチック」
スニーカーを履いた女子が寝転がって木漏れ日を感じている姿みたいだ。
見方はそれぞれ。
木の枝の上にぱさっと落ちてきたことを想像するひともいる。

絵の中のモチーフに焦点をあてて描いている試みか。
色とりどりの輪っかは絵の中の色で彩色されている。
グルグルまわる楕円。向こう側に違う世界が広がっているように感じる。

「陽の輪」

「土手の上で」
学校帰りの小学生。これから何をして遊ぼうか、うきうきしている様子が伝わってくる。
一層ぬりは初めて見たというか認識した。
不思議な明るさがある。

絵の中の変化を楽しむ。

「土手の上で」
右は月の夜。左は月が隠れている夜。
白い光が放たれていることを子どもたちは知らない。
原さんにどんなイメージで描いたのかきいてみたい。

「サギ子面」「フナ子面」
よく見るととてもユーモラスな顔をしている。

「手手手手手」
上から落ちてくる葉をつかもうとしているのか。

「サギ子」
走っている子どもとちにとりついてしまおうとする鳥。
サギ子は飛んでいる。
山と川のある風景に癒される。
優しい色合いだ。

「サギ子」
サギ人間が人間に戻るのか。

「フナ子」
こちらはフナにとりてかれるしまう子どもたち。
濃い緑、薄い緑が交互に描かれていて、奥行きを出しているところがとてもよい。
道が繋がっているように見える。

「フナ子」
これからフナ子に変身する用意をする。
ポーズが特徴的。楽しげだ。

「明恵の白光」
牛ノ戸焼の花器と明恵上人による夢記切をモチーフに木の板に描いた作品。
花器の色と原さんの絵画に使われる色が似ている。
花器の中から白光が出現する様子を作品にしている。立体作品との融合。

左「3つの月」 手前「空/肺」
手前の水色の作品にはあばら骨が描かれている。

「月」
おいしそうに見える作品。
背景の連作とのコラボがよい。
月の周りをまわって好きな好きな月の形を見つける。

「景色と体」
でべそも確認できる。ユーモアたっぷり。

「けもの道」
道なき道の向こうに何があるのか、虹色の光が差し、円盤も回っている。
不思議な光景。

「遠い富士」
小さく光るスパンコールがつけられている。
風景のなかに浮かび上がる富士山。

「モズ子」
モズ子からフナ子、サギ子へとモチーフが変わっていったのか。

「折れた満月」

「金目海岸」
木造の手に海岸や景色が描かれているように見える。

「木の間さん」

描かれる風景は自然と人との接点の場なのか。光の表現を追求している。
優し気な原さんの人柄が伝わってくる展覧会を堪能した。
2025年9月15日まで。
アクセス
☆JR平塚駅から徒歩で約17分。天気のいい日は平塚八幡宮にお参りがてら歩くのがオススメ。
☆JR平塚駅 北口バスターミナル4番乗り場 神奈中バス 美術館入口下車
☆小田急伊勢原駅南口 神奈中バス平塚駅行き 美術館入口下車
☆小田急秦野駅南口 神奈中バス平塚駅行き 横浜ゴム前下車
関連ギャラリー
原良介展 平塚市美術館での展覧会を記念して3つのギャラリーで個展、グループ展が開催されている。
☆YYARTS 銀座
原良介「by a forest 2008-2025」
アートプロデューサー山口裕美のギャラリーで素敵な作品を鑑賞してきた。
8月22日まで







☆t.gallery
原良介 ムラタ有子 島田篤 三人展~真夏の夜の夢
7月31日まで


☆GALLERY SIDE2
原良介、矢部裕輔、サンティ・アレルッツォ展
8月22日まで


展覧会を応援する形のギャラリー作品展示はとてもよいと思う。
透明感のある素敵な作品を味あわせてもらった。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。
