アート旅ブログのマチです。
ピッツバーグ空港で「ブリオボックス」のレプリカを見てから気になっていたところ、日本で最後にできた県立美術館、鳥取県立美術館で本物が見られると知って裏日本に飛ぶことにしました。

日本の空港もカッコイイ。
羽田空港国内線ターミナル。
設計は松田平田設計。


ANAのタイムセールで航空券をゲットし、米子鬼太郎空港へ。

鳥取県立美術館の魅力と基本情報、アクセスなどのついてお伝えします。
最後までお付き合いください。
鳥取県立美術館
建築について
設計コンセプトは「OPENNESS!」
開放的な空間をめざした 槇文彦設計の美術館です。
白い直方体に金属の大屋根がのっていて、アムステルダム市立美術館を想起してしまった。
アムステルダム市立美術館 のブログもご覧ください。

美術館のシンボルマークはTを県民一人ひとりに見立て、Tの集積で県民が主体となる美術館をめざしす意味がこめられています。
一般公募の中から選ばれた 原寿夫さんのデザインです。


1階から3階までの吹き抜けを「ひろま」として、エスカレーターや回廊で立体的に視点を変えて移動できます。

視界がぬけることろも広々していてとても心地よい。

鳥取の自然(杉の木)を使用しています。
木のルーパーは風紋のイメージで鳥取らしさが感じられます。

エントランスに入ったとたんに開放感で言葉を失ってしまいました。
まさに、コンセプト通り!
企画展 CONNEXIONS コネクションズ
今展では、文化や社会の断絶を越えて、新しい関係性を築く異なる領域のアーティストの作品を展示しています。

ストリートを舞台にアートと社会の関係を更新してきた<サイド・コア>
「rode work」

今展では、未知の空間として「地下世界」(トンネル、地下通路など普段見過ごされるような場)に焦点を当てています。

サイド・コア「looking for lighthouse」
会場を「地下世界」に見立て、ナトリウムランプで照らされた空間に、能登の廃材を使った壁画や灯台跡地の映像を展示しています。

遠藤薫
民藝を起点にリサーチ 鳥取に滞在し制作を行っています。
「鳥取の小林さんに大皿の作りかたを教わる。粘土の中心を取るのに苦労する。
ピザ生地のような粘土と格闘中。」と、語っている。


夢に出てきたものを作品にしている作家さん。

マリアンナ・クリストフィデス「水を復らせ、語り直す」
水を媒介に声や記憶を重ねるインスタレーションを通して人と世界のつながりを見つめ直しています。



高嶺格「脱皮的彫刻ー鳥取編」
社会の矛盾や制度による抑圧など、人間が置かれた複雑な状況に対し、映像・パフォーマンス・インスタレーションといった多様な方法で、観客の身体感覚に訴えかける作品を制作しています。
全身を石膏で塗り固め固定した殻を自ら破って脱皮する。「脱皮シリーズ」
今までの自分に「さよなら」し、新しいフェーズに移行する儀式としています。
地元の方々から型取りのボランティアが募集され、美術館スタッフさんも参加したそうで、体験の様子を教えてくれました。
地域の方参加型の作品ってとても良いです。作家さんとのつながりができるし思い入れが深くなる。


よく見ると、ほとんどが男性で、女性の人型だけ光素材を塗って表現しています。
わずか4人だけ。

足場の上から俯瞰した図。
男性が多いことがよくわかる。



常設展 ブリオボックス
第3展示室は柱がなく大空間になっています。
その中でのアート鑑賞。
前田寛治「仰臥裸婦」
前田寛治は33歳で早世した画家です。
しっかりとした構図、モチーフの描写の大胆さ、繊細に重ねるマチエールが印象的な画家です。

前田寛治「福本和夫氏像」


松田晃八「砂丘」
鳥取の作家さん。

尾崎悌之助「雲と砂防垣」
鳥取の作家さん。独自の色と大胆な構図が特徴。「尾崎フォーヴ」と称されていました。

國領經郎「遥眺」
奥さんお手製のベストを着た後ろ姿の男性は画家自身。
池に飛び鳥を見つめている。

國領經郎「悠々」
國領經郎は横浜出身で「砂の風景」をテーマに多くの作品を生み出しています。
1986年ごろから点描で砂丘の情景を描いています。
静かで詩情豊かな絵画が特徴的。

國領經郎「抱擁」

國領經郎「悠々」
鳥の気持ちを描いたのか。

コレクション作品の中から工芸、彫刻部門の作品を展示しています。

現代アートの立体作品のコーナー

満を持して、最終展示室のウォーホルのブリオ・ボックス登場!
アンディ・ウォーホルはスロバキア移民の子としてアメリカのピッツバーグに生まれました。
絵画デザインを専攻し現代アートNYで活躍しました。
ブリオ・ボックスはポップアートの旗手アンディー・ウォーホルの最も知られた立体作品です。
ブリオボックス、キャンベルスープ、マリリン・モンローといった当時のアメリカ社会で大量に流通消費された商品やイメージを取り上げて、反復、集積して提示しました。
資本主義社会の豊かさの暗喩である一方、既製品に美を見だすミニマルアートへの道を開いた作品です。

板にシルクスクリーンの手法。

今回の企画展 チケット料金 1200円
会期は2026年3月22日まで。
ブリオ・ボックスの展示は期間限定なので、必ずHPで確認をして訪問することがおすすめです。
鳥取県立美術館HP

館内のアート
ムセオ・アエロ・ソラール「風と太陽の美術館」
アルゼンチンのアーティスト使用済みのビニール袋を材料としてバルーン型のソフトスカルプチャを制作する参加型のプロジェクトです。
未来にむけてのメッセージが書かれています。

淀川テクニック「とっとりプラホウドリ」
ごみや漂流物を使い、様々な造形作品を制作している作家さんです。
瀬戸内 宇野港の「宇野のチヌ」が有名です。
ごみ問題に向き合っています。

館内の椅子たち
槇文彦設計事務所が鳥取県立美術館の合わせてオリジナルで作成した椅子です。


座りたくなる椅子。

ミュージアムカフェの椅子。

展望テラスの椅子。

展望テラス


中ハシ克シゲ「抱きつき犬」
香川県生まれ、学生時代は米子で過ごす。日本の風土や精神性をテーマにした彫刻作品を手がけています。
触覚のみで制作する「触覚彫刻」など実験的な作品を制作しています。
「日本の彫刻とは何か」問続ける作家さん。

中ハシ克シゲ「お出掛け犬」
『この作品は作家が目をとじて触覚だけでつくった作品です。
やさしく触れて鑑賞してください』

ミュージアムカフェ
鳥取県産の野菜と豚肉のサンド。
素材の味がしっかりでている。

元美術の教員だった店長さん考案のスープ。
キャンベルスープの野菜のエキスでお絵描きできるこれぞミュージアムカフェのメニュー。
Tパンは鳥取県産の小麦粉からできています。



店内の現代アートも店長さんのチョイス。
雰囲気にあっている。


ミュージアムショップ


お土産は、お菓子入りのブリオ・ボックス、650円。
食べてびっくり、中身のポルボローネが美味。
あっという間に食べてしまった。箱は大切に保管しています、旅の思い出。

屋外彫刻
青木野枝「しきだい」


李禹煥 「関係項ー無限の庭」

「美術館と子どもたちの未来を繋げるモザイクアート」
鳥取県立美術館の開館を記念して、倉吉市の小学生2500人が制作しました。

基本情報

アクセス


☆車を利用の場合
岡山・広島方面 米子道湯原ICから約50分
大阪・中国自動車道 院庄ICから約1時間
三朝温泉
名湯、三朝温泉(日帰り)へ立ち寄りました。
三朝温泉依山楼岩崎、天皇陛下もお越しになった老舗温泉旅館。
投入れ堂を模した露天風呂も適温で泉質もよく、老舗旅館の実力を感じます。


中庭やロビーのしつらえも素敵でした。


まとめ
何かと話題提供をしている鳥取県立美術館。
マチが訪ねた2日後には来訪者が30万に達したと報道されていました。
ウォーホルの「ブリオ・ボックス」の効果は絶大だったと推測します。
アートは地域活性化に貢献している実例になっている。
是非、継続できますように。応援していきたい気持ちのマチです。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

