アート旅ブログのマチです。
今日は目黒・世田谷方面をアート散歩。
ギャラリー
☆N&A Art Site
「DETACHMENT」
中国のARTICROSSが企画した展覧会。

ISSEI SUZUKI
若手日本人作家の作品。鮮やかな発色の良い絵の具がグルグルと曲線をかたちづくっている。
細胞のようにも見える。流れる液体が今にもたれてきそう。

JONNI CHEATWOOD
ロス出身の作家。作品は抽象主義、シュールレアリスム、コンセプチュアルアートの影響があるようだ。
色の組み合わせがいいなぁ。ほとんどの作品は自画像になっている。
表情を想像する。

立体作品も。ツインテールの女子。

MCZ_THOMAS
マカオ出身の作家。ピカっと目が光る仏像?
表情が面白い。火花が散って炸裂している。

南條オーナー企画の次回展示や今後のプロジェクトの話もスタッフさんから教えてもらえた。
また、立ち寄らせてもらおう。
建築物
☆目黒区役所
前回は休日に訪問したので館内に入れなかったけれど、今回は平日に訪れることができたので区役所の用事を済ませて見学へ。

設計は村野藤吾。日本の近代建築を推進した昭和を代表する建築家。
個人的には杉本博司「空間感」を読んで知った建築家だ。
今は目黒区役所として使われているが、かつては千代田生命相互保険会社が入っていた。
代が変わっても受け継がれ再利用されるのはとても大切なことだと思う。
特徴は彫りの深いアルミ鋳物のたて格子。バルコニーを設けることで直射日光を防ぎ、柔らかい光が入る工夫がされている。

アルミ鋳物のルーバーは外部の建物に強い光をはね返さずに吸収する役目も果たしている。

もう一つの特徴は中庭の池と和室。池には心の字を崩した石組みが施されている。
茶室と茶庭もあり、とてもビルの中とは思えない。
昭和の高度成長期には空間を贅沢に使っていたのだな~と、実感。

バルコニー部には圧倒的な奥行きが見れる。奥行き好きにはたまらない!
平成の時代に入って屋上が緑化されて進化を続けている。今の時代に合わせながら建築も長く使われることが主流になってほしい。
柱や桟の面取りの様子や村野藤吾の真骨頂螺旋階段を見忘れたので次回見学のときに。
美術館
☆長泉院 現代彫刻美術館
中目黒の住宅街にある彫刻の美術館。
200年以上の歴史のある浄土宗のお寺が美術館を運営している。
コロナ禍で休館が続いていたところコロナが収まって今回訪問することができた。
住職であった故・渡辺泰裕氏が現代作家の作品を収集し寺院内に展示して一般に無料公開している。
館内外にかなりの数の作品が展示されている。

三木俊治 作品。「行道衆」 小さな像が並び、長ーーーーく続いている。
行道とは僧侶が経を読みながら歩くことだそう。その様子を表しているのか。

屋外展示場は第1~4まであり、大型の彫刻作品が展示されている。
見学時間内は自由に見て歩くことができる。



横向きのトルソー。腹筋がリアル。


ロダンを思わせるような作品。
堀進二作品。人体で山を築く。人間にはいろいろな感情がうずまいていることを表現しているのか。

空充秋 作品。
ジグゾーパズルのようにパーツを組み合わせてアーチ状の門みたいな形を作っている。
空充秋 作品は多数展示されているので、渡辺氏とかなり親しいつきあいがあったのではないか。


青野セクウォイア作品。
岩から這い出しているように見える。住宅街がバックで何とも言えない感覚になる。
「野外展示場4」には今作品以外にもいくつかの作品が置かれている。

館内は撮影禁止のため、記録に残せなかったけれど、舟越保武・舟越桂親子の作品も鑑賞できる。
鑑賞料をとらずに見せていただけるのは、ありがたいことだ。
知る人ぞ知る 穴場の美術館。
雨の中でも、ニッチで素敵なアート探訪ができるのはアート関係の友人のおかげ。
☆世田谷美術館
今まで何度か来ていたのに見逃していた作品があることがわかり、招待チケットをいただいたという友人からのお誘いで、訪館した。
寒さに桜も花を開ききれず三分咲き。砧公園をぬけて屋外展示から。


設計は内井昭蔵。金沢のからくり美術館も設計している。
改めて見ると変わった形状の美術館だ。シルクハットを半分にしたような。


見るべき彫刻。いつもはうさぎなのに、世田谷ではクーガ。バリー・フラナガン作。
川久の傘が差し示してヒントをくれた。クーガとは、ピューマのことだそうだ。英名はCOUGAR。
なるほど。やっぱり、うさぎがいいなぁ。

トニー・クラッグ イギリス人作家。ちょっとぶきみ。


端正な日本女子の像。

リニューアルした横浜美術館にもある。土谷作品。

腹筋してまーす。

流木や石、岩などで円形作品を作る作家リチャード・ロング。イギリス出身。

アンソニー・カロはクーガやウサギを作るフラナガンの師匠。
作風はずいぶん違う気がするけどなぁ。イギリス人作家。

レストランへのアプローチもとても良い雰囲気だ。神殿内部のよう。


企画展は「緑の星」
残念ながら撮影禁止。日本画、西洋絵画、掛け軸、写真など様々なジャンルから集められた作品で構成された展覧会。とても見ごたえがあった。カミーユ・ポンポワの明暗の対比が素晴らしい作品がマイベスト。

ワークショップで作られた作品。
いつぞや、母の恩師が版画作品を出品していることがわかり、一緒に訪ねた世田谷美術館。
母はその恩師の絵のモデルもしたことがあり、アート系女子だ。
図工版画の宿題は必ず母の指導が入り普段の授業の作品とは明らかに違う仕上がりになっていたものだ。力作!担任の先生はわかっていても何も言わずにいてくれた。
そんな芸術肌の母の影響で今日アートにはまるマチ。素地をつくってくれた母に感謝しているこの頃。
また、一緒に素敵な美術館でアート鑑賞したいと思っている。
アートは日常を忘れさせてくれる。十分にリフレッシュして、日々の生活も充実させよう。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。