アート旅ブログのマチです。

オランダアート旅、2日目デン・ハーグへ。
マウリッツハイツ美術館は、17世紀、ブラジル総督ヨーハン・マウリッツ伯爵の私邸として建てられ、のちに美術館となりフェルメールやレンブラントなどのオランダ絵画を私たちアートファンに鑑賞させてくれるオランダ有数の美の殿堂だ。
アクセス
アムステルダム中央駅からインターシティに乗車すること50分、重厚なアムステルダム中央駅と真逆の近代的で洗練されたデン・ハーグセントラル駅に到着。マウリッツハイツ美術館にスーツケースなどの大きな荷物は預けられないので、改札を出て正面階段を下りた所にあるロッカーを使用した。サイズを選ぶと空きロッカーが開くので荷物を入れたらクレジットカードで決済する。QRのついたレシート出てくるので、大切に保管しておこう。開錠する時に必須。ロッカーの番号、周りの景色も撮影しておくのも忘れずに!
オランダの鉄道、トラム、メトロ、バスなどの交通機関はVISAかMASTERのクレジットタッチ決済で乗車できるので、とっても便利。ただし、乗車のチェックイン、下車のチェックアウトの操作を忘れてしまうと、ペナルティとして€20請求されてしまうので要注意。
美術館へは駅から徒歩15分ほどで到着する。Googleマップ先生に聞きながら歩くけど迷子になり、散歩中のマダムに助けてもらった。「この恩は必ず日本で返します。」と心でつぶやく。

展示
方向音痴を反省しながら歩いていると、黄金と黄色に輝きオーラを放つ私邸が見えてきた。4人ほどの鑑賞者は今か今かとオープンを待っている。お目当てはもちろん「真珠の耳飾りの少女」。スタッフにより恭しく開門されると、さりげなく足早に2階まで駆け上がる。スタッフさんよくわかったもので、「少女は2階の15室だよ。」と、教えてくれる。

ついに、ご対面!声をかけられて、振り向いた瞬間なのか、何か言いたげな表情が鑑賞者を虜にする。真珠とくちびるに灯された光に魅了される。15分ほど作品を独り占めする至福の時間を得た。

もう一つどうしても観たかった作品が「デルフトの眺望」。実際のデルフトの景色をフェルメールがアレンジした構図が絶妙。より美しい作品になるようにという作者の街に対する愛情を感じる。細部の描きこみが素晴らしい!!


光の魔術師レンブラント作品

オランダ絵画の静物画は黒など暗めの背景に色鮮やかな花々が美しく克明に描かれる特徴がある。そして小さな生き物が添えられている。日本で言ったら、伊藤若冲の動植綵絵だなぁ~と、ふと思ってしまった。


展示室の装飾がまたゴージャス。各部屋の雰囲気に合わせたクロスやシャンデリア。天井画まで描かれている。もし、時間の余裕があるなら、作品も含めて一日じっくり鑑賞したい。この日の滞館時間は2時間だった。
感想
ニューヨークのメトロポリタン美術館で鑑賞してから、2回目のフェルメール作品を素敵な空間で鑑賞することができた。日本で開催される展覧会ももちろん感動するけれど、現地で鑑賞するのは格別。作品とともに置かれている空間もまるごとしたいと常々思っている。オランダ語もしくは英語が堪能なら、現地の方ともっと語りあえるのにそれが残念。アートは人と人とを繋げる力がある。素敵だなぁ~。

この後、美術館に隣接しているビネンホフと呼ばれるホフ湖ほとりの国会議事堂の外観を楽しんでから、ユーロスターに乗ってブリュッセルへ。
アートって、いいなぁ~。今日も心豊かに。