神秘の子羊

聖バーフ大聖堂の美しいステンドグラス 海外アート
聖バーフ大聖堂の美しいステンドグラス

アート旅ブログのマチです。

ベルギー旅行最大の目的はワッフル!ベルギーチョコレート!ではなく、ヤン・ファン・エイクの祭壇画を鑑賞すること。「油彩画の原点は北方ルネッサンスにあり。」ということを2年前に知ってから、いつか訪ねたい場所の一つにリストアップされていた。実現するとは。

聖バーフ大聖堂の入口 豪華なゴシック建築
聖バーフ大聖堂の入口

アクセス

へント・シント・ピーテルス駅のホーム
へント・シント・ピーテルス駅のホーム
朝のセント・シント・ピーテルス駅
朝のセント・シント・ピーテルス駅

ブリュッセル中央駅からインターシティで約40分、ヘント・シント・ピーテルス駅に到着する。神秘の子羊のいる聖バーフ大聖堂までは、トラム1,3に15分乗車し、Gent Vogelmarktで下車。徒歩5分程で着く。オランダと違いベルギーではタッチ決済のクレジットカードが使えないので、鉄道、トラム、バスの乗車には紙チケットか磁気カードの乗車券を購入する必要がある。(2024年時点)3日間行動するので磁気カードを購入した。ベルギー国内の移動に交通アプリを準備していたけれど、実際はグーグルマップの検索だけで乗り切れた。隣国でも交通事情は様々。

聖バーフ大聖堂

ファン・エイク兄弟のブロンズ像
ファン・エイク兄弟のブロンズ像

兄フーベルト・ファン・エイク、弟ヤン・ファン・エイクのブロンズ像を発見。油彩画の技法を改良した偉大なる兄弟。

聖バーフ大聖堂
聖バーフ大聖堂

へント旧市街に堂々たる姿を現す聖バーフ大聖堂は、12C~16Cにかけて建てられた。アートファンなら一度は訪れたい憧れの地。神秘の子羊を鑑賞するには予約したほうが無難だと思う。大聖堂の見学は無料、神秘の子羊だけ鑑賞するのは€12.5、バーチャルミスティックツアー(神秘の子羊鑑賞も込み)€16。予約のQRを見せると地下にへ案内され、オーディオガイドを装着して60分の子羊ミスティックツアーが始まる。大聖堂の歴史、祭壇画についてのガイドを受けてから、神秘の子羊にご対面する流れになっている。アトラクションの前振りを体験しているようで期待が高まる。

聖バーフ大聖堂のステンドグラス
聖バーフ大聖堂のステンドグラス
聖バーフ大聖堂内の彫刻
聖バーフ大聖堂内の彫刻
黄金の扉の向こうに神秘の仔羊
黄金の扉の向こうに神秘の子羊
ミスティックツアーの入口
ミスティックツアーの入口
神秘の仔羊 三連祭壇画
神秘の子羊 三連祭壇画

祭壇画。空気遠近法を背景に人々の表情、植物の細部など写実されたゲントの宝。ガラスケースに入っていても、色彩の美しさに目を奪われてしまう。盗難にあったりナチスの手に渡りそうになったりと数奇な運命をへて、現代の私たちが鑑賞することができることに感謝して、長いこと見入ってしまった。最新の修復で何層にもニス塗り塗色されていたことがわかり修復前に戻されたことで、子羊ちゃんの顔つきが眼光鋭くなったことに様々な意見があるようだけど、それには理由があると解説されていた。人間じみた羊の顔もじっくりと鑑賞した。門外不出の祭壇画をこの目で見られたこと、それだけで満足のヘントだった。

近隣観光

☆フランドル伯居城 1180年に築城される。14C軍事にその後は牢獄、学校、裁判所などに使用。修復された現在は一般公開されている。時間の関係で外観のみ見学。

クッパ城みたいなフランドル伯居城
クッパ城みたいなフランドル伯居城

☆地元めし 海外では、鑑賞したいものが優先せれて、食の順位がどうしても低くなりがちな私の旅だけど、時間の余裕ができた時は地元のものをいただく。ヘントでは、ワーテルゾーイという如何にもヨーロッパ的な名のスープを注文。鶏肉と野菜を煮込んだもので、薄ーーーいクリーム味の素朴な一品でだった。前菜のクロッケ(日本のコロッケに似た物)が美味しかった。レイエ川添いの雰囲気のよいお店だったな。大聖堂からは15分程の徒歩圏内。

地元めし ワーテルゾーイ
地元めし ワーテルゾーイ
ギルドが連なるレイエ川
ギルドが連なるレイエ川

レイエ川両岸にギルドが連なる素敵な景色、コーンレイ。

☆SMAK ヘント市立現代美術館。ヘント・シント・ピーテルス駅から徒歩約15分、世界の現代アートオンパレード。リチャード・ロング、ダン・フレイヴィン、ミニマルアートのカール・アンドレ、コセプチュアルアートのジョセフ・コスースなどなど。予想していなかったので正直ビックリ。素晴らしいコレクション作品を鑑賞することができた。海外でのアート探訪はこんなサプライズもあるからやめられない。

S.M.A.K
S.M.A.K
S.M.A.K所蔵作品 リチャード・ロング
S.M.A.K所蔵作品 リチャード・ロング
S.M.A.K所蔵作品  ダン・フレイヴィン カール・アンドレ
S.M.A.K所蔵作品  ダン・フレイヴィン カール・アンドレ
S.M.A.K所蔵作品 
S.M.A.K所蔵作品 

アートと学生の街、ヘント。素敵だったなぁ。旅は準備している時、旅の最中、旅が終わって振り返っている時、三倍楽しめる。

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

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