アート旅ブログのマチです。
今回で3回目の訪問となる福岡市美術館。いつ訪れても素晴らしい作品に出会えるから時間を作って立ち寄りたくなる。
ANAフライトはオンタイムのランディング、空港線に飛び乗り大濠公園を目指す。
公園のほとり、勢いよくキャリーケースを転がし急ぐのはどう見ても私だけ。
観光目的のインバウンドや地元の家族づれは写真を撮ったり、のんびり散歩したりして楽しんでいる。

企画展「トムとジェリー展」開催中で学生たちがにぎわっているところを通り過ぎ常設展にまっしぐら。
展示会
<コレクションハイライト>
ラファエル・コラン「海辺にて」 ブランクーシ「雄鶏」 カステラーニ「白い表面」 リヒテンシュタイン「雲のある風景」 アンゼルム・キーファ「メランコリア」 サルバドール・ダリ「ポルト・リガトの聖母」など傑作が続く。残念ながら撮影禁止。



斜めに広がる赤い網。斜めの構図は過去から未来への時間軸を示す。
大きなインスタレーション作品だ。中には船が置かれていて垂れ下がった糸には福岡の写真がつけられている。
赤い糸は人と人のつながりを表す。塩田千春作品に使われる重要なアイテムだ。

日本と朝鮮半島の関係史に焦点を当てて創作活動を続けている作家さん。この作品は北朝鮮が作成したポスターをもとに描かれている。

頭部の地球儀には不平等と闘った女性たちの名前が記されている。(日本人では、加藤シヅエ、市川房枝、田中美津、上野千鶴子の名が記されている。)女性のエンパワーメントに注目している。
<雪景色>
阿部春峰「静寂」 田渕俊夫「越中風景」がとてもよかった。
<ヴェネチアの夜 ジャパネスク>
戦後日本を代表する写真家のひとり奈良原一高の作品50点を展示している。運河に浮かぶ船やサン・マルコ広場などをモノクロで撮影している。とても惹きつけられる作品の数々。ゆっくり鑑賞する時間がなく残念だった。
<生きている壁画 田中千智> 第三段階 制作中






青ずきんちゃんと狼。
美術館内に大判の板を設置して作家さんがその場で描いていく。企画展「田中千智展 地平線と道」の一部として制作した壁画だ。
2023年から始まり訪れた2025年1月末はほぼ完成の状態だった。色使いや子どもたちの表情などとても興味深くかなりの時間とどまって鑑賞した。2025年12月末まで見ることができる。

直径4mの円形の穴に敷き詰められた砂の上をモーターによって回るバーが通り過ぎて模様を描く。対立するふたつの力を作用を表現している。

前川國男設計のシックな館内にぴったりのマリノ・マリーニ彫刻。円筒型の照明は前川建築によく用いられる。
屋外彫刻



国内に点在するバリー・フラナガンの作り出すうさぎたち。名古屋市美術館近隣、
群馬県立館林美術館、箱根彫刻の森美術館などのうさぎが特にお気に入り。





レンガ色の壁や床材に映えるかぼちゃ。ぽってりしたフォルムが何とも言えなくいい。


時間があれば公園を散策したり、池を眺めながらスタバ大濠公園店でお茶をするのもおすすめだ。
館内カフェ




落ち着いた雰囲気のカフェ、レストラン。
前川建築を楽しみながら美味しいのもをいただきたい。
アクセス



空港から30分とアクセスが良く、屋外彫刻も充実している福岡市美術館。
鑑賞料金はたったの200円。常設展の魅力を教えてくれた貴重な美術館だ。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。