若きポーランド

ポーランド展 国内アート
ポーランド展

アート旅ブログのマチです。
京都アートの続き。
岡崎公園に隣接する京都国立近代美術館へ。
建築と景観目当てで計画したところ、展示も興味深く期待が高まるなか来館した。

建築

前々回の京都アートで知った事実。
京都国立近代美術館の四階のロビーから平安神宮の鳥居の上部を見ることができるということ。
京都人の常識のようだ。
そのときまで全く知らず、いつか見たいと思っていた。そしてチャンス到来。
設計は槇文彦。岡崎公園は平安神宮を軸にシンメトリーに配されている。
その中にふたつの美術館が建てられていて、一つがこの京都国立近代美術館。
外壁の建物の模様は京都の街並みのグリットを意識した線で、花崗岩を使用している。
風致地区でもあり、平安神宮の大鳥居の高さに配慮して設計されている。

天井が高く、美術館入ってすぐの大階段は天井からの自然光が入るトップライトが設けられている。
ガラス張りの階段によって開放感が演出されている。

ロビー

琵琶湖疎水を眺めることができるロビーには作品が展示されている。

リチャード・ロング 「山行水行」
信楽の土が使われている。土は乾いても剥離することなく、今の状態を保っている。

リチャード・ロング 「京都の泥の円」

展覧会 若きポーランド

いよいよ展覧会へ。
1795年、ロシア・プロイセン・オーストリアによる分割以降、123年間独立を失ったポーランド。
国を失った人々が拠り所としたのが芸術文化だった。
再び独立を果たすまでの123年間のポーランド美術を堪能した。

この時代を代表する画家ヤン・マテイコ「スタンチク」
出番待ちをしている道化師が何かの知らせに肩を落としているのか。

ヤン・マテイコ 肖像画
額装も立派。
18世紀末他国に占領され、国が無くなってしまった時代。
画家たちはポーランドの歴史や伝統を絵に残した。

ヤツェク・マルチェフスキ「画家の霊感」
この作家はクラクフ美術学校でマテイコに学び、ギリシャ神話やポーランドの歴史を題材にして制作を行った。
ぼろきれをまとった姿の女性はポーランドを擬人化している。
反対の人物は画家自身。

ユゼフ・メホッフェル「芸術と自然」
自然精はひまわりと麦の穂を持っている。

ヤツェク・マルチェフスキ「秋」
ポーランドの田園風景。高い山は見えないのが特徴。
ポーランドの方は郷愁を感じるようだ。

リフレクション好きは日本人だけではないのかもしれない。
ヴワディワフ・ポトコヴィンスキ「ルピナスの野」
独自の表現でポーランドの雄大な自然や風景を若きポーランドの画家は描いた。
日本の浮世絵に影響された作品も見られる。

ユゼフ・パンキェーヴィッチ「干し草を積んだ荷馬車」
印象派の描き方に似ている。

ユリアン・ファワト「冬景色」
世界旅行に出かけ渡日経験がある画家。
低めに設定された視点は歌川広重の浮世絵の影響があると言われている。

ヤン・スクニスワフスキ「水辺のポプラ」
戸外での制作を推奨した画家。写実から象徴主義に変化していく。

コンラッド・クンジャノフスキ「フィンランドンの雲」
本人いわく、落ち着きを失い酔っぱらったような雲。
立ちのぼっていく雲の形が面白い。明暗描き分けもとてもよい。

スタニスワフ・ヴィスピャンスキ「夜明けのプランティ公園」
二重帝国の兵舎がある丘を朝を待つ空気や春を待つ街路樹とともに描いている。
ポーランドを代表する場所である。
独立への思いを暗示している。

ヤツェク・マルチェフスキ「春」
現実の世界に象徴的なモチーフを描くのが特徴だ。

春の精に対して、風の精のように見える。

オルガ・ボズナンスカ「菊を抱く少女」
内省的な作風が特徴だ。
ポーランド女流画家のさきがけ。グレーの濃淡を描き分けている。
今展覧会のメインビジュアルになっている。
何とも言えない目と口元。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」を思い出した。

美術館前から見た大鳥居。

美術館の四階から見た大鳥居。
向こうに見えるのが京都市京セラ美術館。リニューアル担当は建築家の青木淳。
この景観が見たかったのだ。
鳥居の横の部分は滅多に見ることができない。

☆コレクション展
三嶋喜美代「ごみ箱」 焼き物でできている。

そりとむくりの美しさ。

太田喜二郎 点描。

屋外彫刻

ポーランドの歴史や芸術に触れて充実した時間を過ごすことができた。
京都アート、神社仏閣と合わせて楽しみたい。

アクセス

アクセス

近隣ランチ

東山駅から徒歩で美術館に向かう間の白川筋で見つけた光景。
もっこ橋。幅50センチくらいの狭さに手すりもない橋。
氷を保存するためのおがくずを運ぶ橋だったようだ。

素敵なお店が並んでいたけど、名前がわからないのが残念。

白川筋の天ぷら屋さん。
温かいつゆをかけていただく珍しいタイプ。大変美味でした。

☆京都駅
原広司設計。
施工は大林組。同級生が初めて携わった大型案件。
改めて見ると、高い天井から光が差し込み、堂々たる大階段が配されている。
世界に誇れる日本の駅だと実感。

今は閉鎖されてしまったDIC美術館にもある巨大彫刻
清水九兵衛 「朱甲舞」朱色の鎧をまとった躍り手のイメージ。

京都アート堪能した。日本にはよいところがまだまだたくさんあるなぁ~。

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

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