アート旅ブログのマチです。
連休も終わり、所用のついでに東京でアート建築散歩。
法務省
フォローしているインスタの建築関係の方からの情報で霞が関へ。
物々しい裁判所の前を足早に通り過ぎ、法務省にたどり着く。
検索すると「虎の翼」の史料展示室とメッセージギャラリーは一般人が見学できるようなので訪ねてみた。
赤レンガの立派な建築の設計はドイツ人のベックマンとエンデ。途中改修工事が入り、変わってしまった部分は最近の工事で原型に近いところまで復旧された。
ドイツ・ネオバロック様式で外観は重要文化財。



資料展示室。照明、天井の意匠が素晴らしい。

接写しなければ撮影できる。

懐かしい朝ドラ。虎ちゃんの法衣。

資料室から外の眺め。
警備員さんに付き添われて無事に見学終了。

法曹会館
当初の目的はこの法曹会館の見学。
入ってすぐロビーのシャンデリアと紅白梅図がゴージャス。

赤いビロードの絨毯の階段。階段手すりのデザイン、曲線を描く照明が美しい。

自分が階段フェチだと気付く。上から撮影しても、下から撮影しても絵になる。




パステル調のステンドグラスも淡い光を通している。
勇気がなかったけれど、今度はカフェでお茶をしてみよう。
日比谷ArtPark
隣の日比谷公園では Hibiya Art Park 2025が開催されていた。
その1期、組み合わせと見立てで遊ぶというコンセプト。
現代美術と自然のコラボを楽しむ。キュレーターは山峰潤也。
多種多様なバラが咲き乱れ良い香りを放っている中、インスタレーションを鑑賞した。

自由の鐘、すべての国とその住民に自由を告げる自由の象徴として建てられた。

A 「流れを生む森」 小金沢健人+西畠清順
日比谷公園に光と花、雨と煙の出会う新しい場所を作りあげた。

いろいろな植物が植えられている。不思議な空間。

B やさしい手 久保寛子
手の造詣にブルーシートの皮膚を纏った作品。高さ4mある物体の重量感をなくすため、水面の接触点を限りなく小さくしたそうだ。手は破壊と再生のシンボルというコンセプトだ。
確かに浮遊感がある。

C Hibiya Ping pong Platz ジャコモ・ザガネッリ
公共空間にピンポン台を設置するという実験的なアート。従来の枠にとらわれない人間関係を作る場を提供できるかアートの役割を考えた作品。墨田区にも作品を提供したことがある。
元卓球部のマチ、友だちと一緒に体験したかった。一人鑑賞で残念だった。

D 巣の構造 宮崎啓太
車の廃材を使った彫刻作品。自然あふれる公園にあえて人工的な廃材を持ち込み展示する。
雲形池の鶴から触発されてつくられた。遠くからだと剣山に花がさしてあるように見えてしまった。

古代スカンジナビア碑銘譯
スカンジナビアの人が北極経由を開拓した記念碑。

天気の良い日に散歩がてらアート鑑賞できるのは最高だ。
第2期は5月17日~25日まで。
TOTO間ギャラリー
2回目の訪問になる。
きっかけは茅ヶ崎市美術館で開催されている「美術館建築ーアートと建築が包み合うとき」展覧会で山口洋一郎氏を通じて建築家篠原一男を知ったからだ。
マチブログ 茅ヶ崎市美術館 美術館建築も参照ください。

TOTO間ギャラリー40周年記念企画
篠原一男 空間に永遠を刻むー生誕百年 100の問い
篠原一男は静岡出身で東工大で清家清に師事し、住宅を中心に前衛的な建築作品を手がけた。
磯崎新とともにメタボリズム後の日本建築をリードした。現在活躍中の長谷川逸子、伊藤豊雄などにも影響を与えた。

代表作品には熊本北警察署、「白の家」「地の家」「から傘の家」があって、それぞれ原形をとどめたまま次の継承者に引き継がれている。「から傘の家」はスイスバーゼル近郊に移築再建された。
篠原一男設計の「直方体の森」は中村正義の自宅兼アトリエとして建てられ、今は中村正義の美術館として利用されている。実物を観たばかりなのでその素晴らしさが克明に思いだされる。
マチのブログ 中村正義の美術館を参照ください。


100の問い
自問自答しながら設計したのだということがよくわかる。
展示が素敵だ。




家具も設計している。

建築関係の方が熱心に図面を眺めていた。専門的なことがわからないのでその点が残念だ。
建築を学んでいる甥っ子に解説してもらおう。
6月22日まで開催。鑑賞無料。

アクセス

乃木坂駅より徒歩1分。
渋谷界隈
☆JINS渋谷
万博大屋根リングの設計者、藤本壮介がデザインしたメガネとカルチャーを融合させた店舗。

木で作られた什器を立体的に組み合わせて浮遊感を出している。高さの違う木のボックスがはりめぐらされて、見る角度によって表情が変わる面白味がある。
来月、万博に参戦。大屋根リングを歩くのが楽しみだ。



☆RAGTAG原宿店
キャットストリートにあるブランドユーズドセレクトショップ。ガラス張りのクリーンなファサードが素敵だ。
設計は妹島和世。よく見ると白い水平のラインが緩やかに曲がっている。店舗のわずかな曲線に合わせている。上部の窓はパリポンヌフにあるサマリテーヌを彷彿とさせる。
インバウンドが大量に買い物をしている姿が印象的だった。

店内には現代アート作品が展示されていて購入できるようだった。
花田優一 「Talk」
アートフェア東京にも出品している作家の作品。

東京アート散歩おしまい。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。
