難波田龍起展

難波田龍起 国内アート
難波田龍起

アート旅ブログのマチです。

東京オペラシティで開催されている難波田龍起展に行ってきました。
抽象絵画の作家というイメージだったのですが、創作初期は具象の作品も描いていて貴重な絵画を鑑賞しました。

東京オペラシティ初台

連日の猛暑でもありがたいことに京王線初台駅から直結している東京オペラシティ。
快適な環境でアート鑑賞できる。
建築設計は清澄白河の東京都現代美術館も設計している柳澤孝彦。
オペラシティは隣接されている新国立劇場との複合施設になる。

天井から降り注ぐ光で明るい空間をつくっている。

水盤から反射して水の揺らぎが映る。

館内の彫刻はアントニー・ゴームリー作「Two Times Ⅱ」
エレベーターホールを挟んで両サイドに2体。

展覧会

難波田龍起を記憶したのは確か大川美術家館のコレクションだった。
青い色味の抽象画が印象的だった。
今展では、貴重な初期の作品が展示されている。

難波田龍起は、近隣に住んでいた彫刻家で画家の高村光太郎と出会い、薫陶を受けるなかで絵画の道を志した。
教えに従いトーンとマチエールに神経を払い制作を続けた。
初期の作品にはその成果がみてとれる。

「ペガサスと騎士」
優しい色遣いと色の重なり方が味わいを醸し出している。

左上:ギリシャ彫刻
左下:「騎士と母子」
右上:「花」
右下:「庭」

「私のパレット」
「アブストラクトA」
戦後、直線に美しさを見出す。モンドリアンの影響が見られる。

街の風景を描いている。線の描き方に特徴がある。

左下:「昇天する詩魂B」
師である高村光太郎の逝去する時期に制作していた作品。
「直線の構成」の試みが成果となって結実した。
屈折しながら上っていく線と色の組み合わせがとても良い。

左:コンポジション 右:ファンタジー青
ジャクソン・ポロックを思わせるドリッピングの技法やオールオーバーに挑戦している。
マチエールも素晴らしい。

思わず接写してしまう。

右上:「蒼」 蝋を使った作品。
右下:「五月の陰影」
色合いとぼかし方がとても良いなぁ。
二人の息子を相次いでなくした時期に作風が変化している。

右上:難波田龍起が使っていたパレットと絵筆。
左上:「インディアンレッドの時」
モネの「睡蓮」の影響を受けた晩年の作品。

2階へ。

「昼と夜」収蔵品展 寺田コレクションより
今展は風景の中の時間や光のうつろいに目を向けることをテーマにしている。

左上:小西真奈「夜」
右上:川瀬巴水「元箱根見南山荘風景集」
右下:野又穣「永遠の風景17」 シュールな作品。

保田井智之「長円の夜」

左:大久保沙也 作品
右下:川口起美雄「柘榴の旅」 幻想的。

貴重な作品の数々を鑑賞されてもらった。
アートは心に栄養を与えてくれる。作家の人となりを感じるのも楽しみの一つだ。

アクセス

☆電車
京王新線「初台駅」直結徒歩2分。

☆京王バス
渋64 渋63 渋66 「オペラシティ」下車
宿45 宿41 「幡ヶ谷不動尊」下車

ギャラリー冊

内藤廣建築で検索して発見したギャラリー冊。
ブックギャラリーカフェに初めて立ち寄ってみた。

本棚のコンセプトは松岡正剛、空間設計は内藤廣。
本だけでなく、現代工芸もディスプレイされていて購入することもできる。

留守玲 作品  溶接した鉄粒が特徴的な作品。

坂茂、石上純也、倉俣史郎などの図録、書籍も展示されている。

スタッフさんお勧めの下弦の月のお茶と焼き菓子をいただきながら、洗練された素敵な空間で本を楽しんだ。
可愛らしい工芸や本が好きな方におすすめのブックギャラリー。

アクセス

東西線、半蔵門線、都営新宿線 「九段下駅」下車 徒歩10分。
(北の丸公園に沿って並木道を歩く。)

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

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