アート旅ブログのマチです。
湘南方面で建築のセミナーがあるということで拝聴してきた。
とても興味深く、2020年に訪ねたアメリカピッツバーグの旅を思い出した。
建築セミナー
一生の買い物と言われる家を作る時に素人は後悔しないようにどうするべきか?
建築会社に一任して自身の最低限の要望だけ伝えることが多いように思う。
専門的なことはわからないし。
ところが、一級建築士吉田先生のお話から建築のコンサルタント的な立場の方が住宅建築に関わることがあるとお聞きした。
施主の生活スタイルから要望を把握し、設計の提案、部材の選定交渉、進捗状況を報告してくれる機能があることを初めて知った。

落水荘の図面

一般住宅の症例
動線や景観の取り方など工夫されている。
全ては施主の要望と土地の特徴をしっかり把握することから始まるそうだ。

落水荘
吉田先生のセミナーはフランク・ロイド・ライトの最高傑作落水荘の考察からスタートした。
訪ねたことがあるだけに当時の記憶がまざまざと蘇った。
私自身は建築に造詣が深い友人から紹介されて2019年からライト建築を追いかけるようになった。
落水荘は波乱万丈な人生を歩んだフランク・ロイド・ライト、60歳で認められた名建築である。
近隣を流れるミルラン川から続く滝が住宅に下に流れる構造を設計したライト先生の発想がずば抜けている。
施主であるデパートの経営者カウフマン氏のオーダーは滝を眺められる住宅を造ってほしいというものだったそうだ。
ちなみにこの写真は撮影スポットとして設定された場で撮影したもの。だれが撮っても落水荘の魅力が伝わる写真になる。

大柄な外国人がやっと通れる幅の狭い入口を抜けると広々としたリビングにでる。
思わず声がでてしまう素晴らしさ。大きな窓から景色が目に飛び込んでくるので外と中が一体化したように感じた。
ライト建築の特徴であるプレイリーな横の広がりも空間の広さを演出しているように思う。
レクチャーでも語られたけれど、床の材料は岩を薄くスライスしたもので、自然な形で床にはりめぐらされている。
暖炉の大岩は元々の地形にあったものをそのまま使っている。
また、壁の材料も岩を段々に積み上げて外の地形を再現している。

薄く積みあがった岩の壁に絡みつくように配されているレンガ色のラインがアクセントになり、部屋全体を引き立てている。

部屋と同じくらいの面積を占めるテラスを造るためにカンチバレー法という工法が採用されていて、落水荘の特徴的な外観を造りあげている。
真下に流れる川がこの角度からだと見える。

どこを切り取っても絵になるライト先生の落水荘。
ユネスコ世界遺産に登録されていることも納得。

室内インテリアもライト先生がこだわってデザインしている。
直線が際立つ形と自然に溶け込む色合いが温かみのある空間を作り出している。

夢のような落水荘訪問。建築のコンサルタントである吉田先生のレクチャーで思い出し記録に残すことができた。
どんな建築でも、建物が建つ場所がどんな土地なのか、住む人使う人がどんな暮らしや使い方をしたいか。そのことが一番大事なのだと先生は語っておられた。
とても充実した時間を過ごすことができた。一期一会の出会いに感謝!
建築学科4年生のイケメン甥っ子、卒業が近づいている。一級建築士の資格を取得して素敵な建物をたくさん設計してほしい。マチは全面的に応援している!
湘南ランチ
稲村ケ崎でランチをするなら、「うみのトナリ」で。
オーナーさんはANA旅行の添乗員だったそうで、海外の話を聞かせてくれた。
一番感動したのはアフリカだそうだ。私の選択肢にはないのだけど行ったことがない国の話は面白い。
オーナー店員さんともにフレンドリーでとても賑やかなカフェだった。

店内の写真を撮り忘れたが、素敵な絵が飾られていた。
オーナーさんの趣味。

ハンバーグドリア、美味しかった。

☆アクセス
2024年10月にオープンした うみのトナリ
江ノ電「稲村ケ崎駅」より徒歩5分。

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。
