東京富士美術館

マグリット 国内アート
マグリット

アート旅ブログのマチです。

予定していた外出がキャンセルになったので、かねてから行きたかった展覧会に足を向けたマチ。
自宅からはかなり離れているけれど、見たいものがある時は即行動。
八王子方面へ。

展覧会

コレクション展 ヨーロッパ絵画 美の400年 ~八王子で逢いましょう

2019年の7月以来2回目の訪問になる。
正面からの入館は初めて。
広々としたエントランスを通りエスカレーターで2階へあがる。
懐かしい気持ちが蘇る。

左中:ブールデル「勝利」勇ましい像がお出迎え。
左下:「アッリアとパエトゥス」死刑を命じられた夫を励ます妻。
右上:ブールデル「サッフォー」ギリシャレスボス島の女性詩人。

Ⅰ絵画の「ジャンル」と「ランク付け」
Ⅱ激動の近現代ー「決まり事」の無い世界 2部構成になっている。
まずは、歴史画、肖像画から。

左上:アルプス越えのナポレオン像 とてもリアルで思わず見入ってしまう。
左下:ヘラルト・デ・ライレッセ 「天使を迎えるアブラハム」
ライレッセはオランダで活躍した画家でニコラ・プッサンのフランス古典主義の影響を受けている。
レンブラントの死後アムステルダムで最も有名なアーティストになった。
かつてはアパレルショップ ドリス・ヴァン・ノッテン表参道店でライレッセの作品を観ることができたのに、今年他店に移動してしまったと聞いてショックを受けた。店内の雰囲気にマッチしていてとても素敵だったことを記憶している。
八王子でライレッセ作品を観せてもらえて得をした気分になった。
右上:ノエル・ニコラ・コワペル「ヴィーナスの誕生」美と愛の女神アフロディーテはホタテの貝殻に乗ってキプロス島に上陸したと言われている。
薔薇、つがいの鳩、真珠はヴィーナスとともに描かれるアトリビュートだそうだ。覚えておこう。

時代は風景画へ。

左上:ヤン・ファン・ホイエン「釣り人のいる川の風景」
視点が低く、手前から奥に向かって誘られる感じが心地よい作品。
左下:カナレット「ヴェネチア、サン・マルコ広場」空の青と建築に当たるオレンジが特徴的。
右上:ジョセフ・マラード・ウィリアム・ターナー「ヘレヴィーツリュイスから出航するユトレヒトシティ64号」歴史的海景画。
オランダの海景画の影響が強く出ている。空気を感じさせるターナーの特徴がよく出ている。
右下:ジャン・フランソワ・ミレー「鵞鳥番の少女」
自然の情景を信仰の次元にまで高めている。
三浦先生、曰く 生命の賛歌

右上:コルネリス・ファン・スペンドンク「花と果実のある静物」
モチーフは花の女神フローラと果実の女神ポモナとされている。
右上:コロー「もの思い」人物画は珍しい。メランコリック。
右下:クールベ「水平線上のスコール」

上:ルネ・マグリット「観念」
デ・キリコの影響でシュルレアリスムに傾倒したマグリット。現実にはありえない組み合わせでモチーフを描いていく。第二次世界大戦後のポップアートにも影響を与えている。
リンゴは特徴的なアイテム。リアルに描かれているのに意味不明なところに何だか惹かれる。
下:ルネ・マグリット「再開」
二重のイメージをコラージュしている。切り抜かれたところから野外の景色が見える手法は他の作品でくりかえり使われている。巣の中の卵もよく出てくるモチーフだ。
「ある夜寝ぼけて、鳥かごの鳥が消失して卵に入れ替っているのを見た。」というマグリットのエピソードからきているようだ。

マグリットについては、2024年にベルギーのマグリット美術館を訪れているのでこちらも合わせてご覧ください。

左上:ヴュイヤール
左中:ローランサン
左下:シスレー 晩年の作品
右上:カイユボット 風景画は初めて見た。
右中:ユトリロ
右下:キスリング「花」色鮮やか。背景の水色がひきたてている。

ジョルジオ・モランディ「静物」
モランディは同じモチーフを扱って、器の配置などの画面構成、対象ボリューム感、光と影の表現に焦点をあてて何枚かバリエーションを描いている。
真ん中に逆さじょうごを溶接して作ったお気に入りの器を配している。同系色の色彩で調和をはかっている。
シンプルだけど不思議な温かみのある作品だ。額装も味がある。

モネ「睡蓮」
安定の美しさ。

アンリ・ル・シダネル「森の小憩、ジェルブロワ」
今までピクニックをしていたかのような光景。木漏れ日がピンクで描かれているところに惹かれる。
森の奥はどうなっているのか想像をしてみる。
まさに留守模様。

アンリ・ル・シダネル「黄昏の古路」パリの北方の薔薇の村で街並みを描いている。
美しく淡い点描が優しい雰囲気を醸しだしている。
窓の中に灯るあかりが温かみを感じさせる。

アンリ・マルタン「画家の家の庭」
シダネルとともに点描の使い手。
シャヴァンヌとともにパリ市庁舎の壁画を手がけている。

西洋絵画 ルネサンスから20世紀まで

左中:コルネリス・デ・ヘーム「果実のある静物」
果実とともに描かれる昆虫。オランダ絵画の特徴だ。陰影が素晴らしい。

左上:ジョセフ・マラード・ウィリアム・ターナー「嵐の近づく海景」
左下:シャルル・フランソワ・ドービニー「川辺の風景」
右上:モネ「ブールヴィルの断崖」明るい色調が光を感じさせる。
右下:アンリ・マルタン「画家のアトリエからの眺め」

モネ「海辺の船」構図と空の描き方が秀逸。

ユトリロ「ムーラン・ド・ラ・ギャレット」
珍しく人は描かれていない絵画。空の青と緑など寒色の美しさを感じる。

タヴァラ・ドーリア 特別展示

イタリアフィレンツェの政庁舎大会議室にレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれた「アンギアーリの戦い」という壁画があり、その壁画の手がかりになる作品がこの「タヴォラ・ドーリア」になる。(作者不詳)
2012年に東京富士美術館からイタリアのウフィツィ美術館に寄贈された。
作品を立体におこしたものもあり、どんな風に描いたか想像することができる。

タヴァラ・ドーリア

初回に訪れた時は、この展示はなかったので初めて鑑賞した。

その他の近現代アート作品は残念ながら、撮影禁止。
ウォーホル、ロバート・インディアーナなどの素晴らしい作品がたくさん見られるので現地に出向いて良かった。

ミュージアムレストラン

帰る時に覗いたら何人かレストランで優雅に過ごしていた。
次回カフェを利用したいと思う。

アクセス

東京富士美術館

HPより引用
HPより引用

HPより引用

少し遠かったけれど、素敵な作品をたくさん鑑賞できた。
やっぱり、画像、映像だけでなく本物がみたい現地派のマチです。

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

【エコバッグ】エコバッグ 名画コレクション アート 絵画 M
タイトルとURLをコピーしました