レオ・レオーニ展 高知県立美術館

国内アート

アート旅ブログのマチです。

旅先では、その県の県立美術館に行くべし!師匠の教えを守り、今回は高知県立美術館へ足を運びました。

高知県立美術館の建築、レオ・レオーニ展など展示の様子をお伝えします。

高知県立美術館

とさでんを降りて川沿いに歩くと見えてくる建物。

え、これが美術館?どう見ても土蔵のようで、はじめは目を疑ったしまった。

建築として

近づいてみると土佐の漆喰で外壁が塗られた土蔵風建築にアプローチが連なっている。

歩を進めてアプローチに入っていくと、

左側には水盤が現れます。

一部がガラス張りになって自然光が降り注ぎ、水盤の反射もあってとても明るく開放的。

ルーブルのピラミッドの天井のように。

初めての美術館に期待度マックス。

左手に能楽堂を見ながら、美術館へ。

設計は日本設計、山本長水建築設計事務所。

エントランス

入館していきなり、大作!

フランク・ステラ「ピークォド号、薔薇号に遭う」

どこがどうつながっているのか、色んな角度で見てみたくなる。

企画展 レオ・レオーニと仲間たち

レオ・レオーニさんは、オランダ生まれの世界的絵本作家であり、グラフィックデザイナーでもあります。

49歳の時に孫のために作った絵本「あおくんときいろちゃん」でデビューし、その後「スイミー」や「フレデリック」などの作品を制作しました。

青年期はイタリアでブルーノ・ムナーリなど多くのアーティストと交流し影響を与え合います。

アメリカへと渡った後はアートディレクターとして活躍する一方、絵画の制作に打ち込みます。

広告の仕事ではオリベッティのタイプライターのデザインで有名になりました。

ヨーロッパとアメリカ、コマーシャルとファインアート、さまざまな世界を越境して活動しました。

リトアニア出身のベン・シャーン、アレクサンダー・カルダーとも交流がありました。

「想像肖像」

レオさんは、メトロポリタン美術館でみた蜜蝋テンペラの肖像画に触発されて、長方形の小型カンヴァスに上半身という構図で人物を描きました。200点以上。

モデルはジョルジュ・モランディやべん・シャーンらの画家と想像上の人物が入り混じっているそうです。
(レオ・レオーニ展 キャプションより)

「遊びの時間」「女王万歳」「植物学」

9歳の誕生日プレゼントとして、おじさんから贈られたのが黒いテーブルでした。

アムステルダムの自宅の自室に置かれ工作をしたり、絵をかいたりする「アート」のテーブルとして使われました。

この思い出を回顧して生まれたのが「黒いテーブル」シリーズです。
(レオ・レオーニ展 キャプションより)

イタリアでの制作

レオさんはアメリカでの生活を切り上げ、制作に専念するために、家族とともにイタリアに帰国しました。

晩年はパーキンソン病のため、制作に困難が伴いましたが、最後までつくることへの熱意は失せることはありませんでした。

病のため、震える線をも印象的に用いた「鳥」シリーズが最後の作品になりました。
(レオ・レオーニ展 キャプションより)

「空気」

イタリア語のアーリアには「空気」「歌曲」という意味があります。母親がオペラ歌手だったことで音楽との関係も感じられる作品です。

画面の中の白いふわふわした流れ星のような形が動き回っています。
(レオ・レオーニ展 キャプションより)

「平行植物シリーズ」

1970年代に偶然みつけた縦長の大きなカンヴァスに不思議な木を描いたことがきっかけに始まりました。

実際には存在しない架空の植物を描いています。

油彩から始まり、オブジェをブロンズで制作するというアイディアが浮かび、<幻想の庭>を制作するに至りました。

「レオの絵本」

絵本つくりは孫たちとのやりとりをきっかけにスタートしました。自身の物語を自らの絵で表すことのできる絵本いう表現形式との出会いにより、つくり手としての新しい挑戦が始まりました。

レオさんの絵本にはさまざまな生きものが登場しますが、繰り返し登場するねずみには格別の思い入れが感じされます。

主人公はまるでレオさんの分身のようです。

絵本づくりは30年以上続きました。

絵本の技法、コラージュでは多種多様な紙が使用されています。
ハサミで切ったり、手でちぎったり大胆にやぶいたような跡もみられます。

油彩、クレヨン、鉛筆、色鉛筆、水彩などの画材を試みて制作しています。

構図は屋外なら、帯状の地面がありキャラクターは水平の視点で描かれます。

幼い子どもが絵をみただけで何が起きているか理解できるように画面構成をしています。

展覧会の絵本コーナーでは、大人も子どもも靴をぬいでリラックスして楽しめます。

石元泰博・コレクション展「夜のシカゴ」

アメリカ合衆国イリノイ州の街、シカゴ。写真家・石元泰博は、生涯のうち何度もこの地に滞在し、その時々に応じて撮影を行いました。

昼は街へ撮影に繰り出し、夜はひたすら暗室作業にいそしんだ様子から、“一日に29時間写真に向かう”と称されるほど、多くの時間を費やして写真に向き合いました。

本展では、夕暮れから夜に撮影された写真を「夜のシカゴ」として、ハロウィンのこどもたちや、ナイトクラブやカフェに集う大人たちの様子を中心に撮影された作品が展示されています。

仮装したこどもたちが繰り出すハロウィン、街の名所でもあったナイトクラブでは、ダンスやショーを楽しむ大人たちの活気などがみられます。

1921年サンフランシスコ生まれ、日系人写真家である石元泰博はシカゴシリーズの他、伝統建築『桂離宮』をモダニスムの視点でとらえ写真集を出版したことでも有名です。

石元泰博の仕事部屋も再現されています。

北欧家具も

生誕110年 森田曠平展

京都出身の森田曠平は祖父である高知出身の政治家森田茂の嗣子として育てられ、高知にルーツをもつ日本画家です。

安田靫彦に師事し日本画家として研鑽を積みました。

歴史人物画の分野で独自の画業を開きました。

筆触をあえて残す手法で作品を制作しっました。

人物の目の描き方は家族の表情からきているそうです。

写真撮影ができなかったので、是非美術館に足を運んで鑑賞していただきたいです。

コレクション・アラカルトⅠ

写真は撮れませんでしたが、シャガール「村の祭り」「路上の花束」「花嫁の花束」や若林奮「サルファ・ドローイング」シリーズなどの素晴らしい作品が展示されています。

所蔵シャガール作品 5枚組のポストカードから

「路上の花束」

故郷のヴィテブスクの黄昏せまる街。

大きな花束は画家本人と奥さんだとも言われています。

ユダヤ人の組織的な迫害が公認された時代に描かれいます。

華やかな画面なのに、不穏な空気を感じてしまいます。

「花嫁の花束」

1944年、大戦前年。

最愛の奥さんベラが感染症で亡くなってしまう。

失意のシャガールは1年間筆を執ることができなかった。

シャガールの思いのつまったこの作品が完成するまでに12年もの年月がかかっています。

幸せな場面なのにとても悲しい気持ちになります。

「空を駆けるロバ」

この作品は故郷ロシアを離れパリに旅立つ直前に描かれました。

画面の三角、四角形の面で分割された背景はキュビスムの影響が見られます。

パリ滞在中、ピカソ、レジェ、ドローネーなどと交流しました。

色彩が明るく未来を感じていたのかもしれないと想像しました。

「村の祭り」

移動遊園地の背景と手前は棺を担ぐ人々。

相反する対比したものが同時に描かれる手法がみられます。

故郷はシャガールの原点として繰り返し取り上げられています。

深い暗闇を感じます。

館内の彫刻など

和太守卑良「CHI-ZA」

陶器と木材を組み合わせてつくられた作品です。

自由に座って楽しめるのがよいです。

飾り窓からみえる景色。

照明スタンドも美しい光を放っています。

フェルナンド・ボテロ「鏡を持つ女」

コロンビアの作家です。高知県美術館が一番初めに所蔵した作品になります。

ふくよかで、ユーモラスなボテロ作品。

色いろな角度から見たくなります。

若林奮「石枕」

設置当初は違う色遣いだったという話が聞こえてきました。

ミュージアムレストラン

「マルク」

所蔵のシャガール作品から名づけられています。

スープカレーやマルクブランチも気になりました。

鑑賞の余韻に浸りながらランチするのは贅沢な時間です。

ミュージアムショップ

レオ・レオーニ展グッズがとても可愛かったです。

小さい子がいるなら買って帰りたかったです。

写真が撮れなかったシャガール作品のポストカード5枚組をお土産に購入。

基本情報

高知県立美術館

開館時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)

休館日:年末年始(それ以外は原則無休)

レオ・レオーニ展料金:一般 1400円 大学生 950円 高校生以下無料(コレクション展鑑賞含む)

コレクション展料金:一般 400円 大学生 280円 高校生以下無料

レオ・レオーニ展会期:2026年4月24日~2026年7月2日

アクセス

HPより引用
HPより引用

まとめ

師匠の教えの通り県立美術館へ赴き、その実力を実感する展覧会でした。

レオ・レオーニさんの魅力と高知県立美術館のコレクション作品を堪能しました。

アートっていいなぁ。今日も心豊かに。

<高知のアート旅>

日程
1日目
・高知駅
・はりやま橋
・よさこい情報館
高知県立牧野植物園(ブログをあげています)
・竹林寺
・桂浜

2日目
・高知県立美術館
・ひろめ市場
・高知県立歴史博物館(高知城)
・オーテピア高知図書館

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