アート旅ブログのマチです。
今回は2泊3日で大阪~京都へアート旅行。
サブスクで購読している「美術手帖」橋爪さんから大阪芸術祭の招待チケットをもらったことがきっかけで関西行きを計画した。
万博にも行きたいし、見たい展覧会もあったので合わせて楽しむつもりで。
大阪芸術祭は2025年大阪・関西万博を契機に「大阪国際文化芸術プロジェクト」の一環として開催されている。
「アート×ヒト×社会の関係をSTUDYする芸術祭」がコンセプト
開催場所
〇大阪・関西万博(夢洲)
〇大阪文化会館・天保山
〇大阪府立国際会議場(中之島)→アートフェア7月開催
〇西成・船場地区
時間の関係上、大阪文化会館と万博にしぼって鑑賞した。

梅雨入り直後の大阪はかなりの雨量。この日は室内鑑賞ばかりの予定だったので、問題なく楽しめた。
いつもついている。
新大阪からメトロ御堂筋線とメトロ中央線を乗り継いで大阪港へ移動する。
乗客の99%の人は万博が開催されている夢洲へ行くので、大阪港で下車する人は数人だけ。
建築 大阪文化会館・天保山
大阪芸術祭でこの地を選んだ理由はもちろん安藤忠雄設計建築を見たいからだ。
1994年竣工、大阪文化会館は元サントリーミュージアムとして展覧会などが行われていたが、入館者の低迷で美術館維持が難しくなり、2010年に閉館。
その後はサントリーが建物を大阪市に寄贈し様々な展示に活用されている。
大企業の英断で建築物が活用され続けていてとても良いことだと思う。
建物は円柱と直方体が合体したような素敵なフォルムが特徴的だ。

館内にはレクチャールーム、シアター、ラウンジ、広場などが併設されている。

展覧会
この日は張り切り過ぎて、11時オープン前に到着。会場まで20分ほど館内を散策する。
建物自体は10時に開いているはずが入口の自動ドアが開かず、階下の施設スタッフさんに従業員入口から案内してもらい館内に入った。滅多にないことだと思う。
もしかして、あまり来場者がいない。。。
大阪芸術祭は北川フラムさんがキュレーションしている瀬戸内芸術祭とはコラボしていない。それゆえ知名度が上がらないのか?

気を取り直して鑑賞開始。
テーマは超リアルな彫刻の歴史をたどること。
人・命を考える。


中段左:ダニエル・ファーマン「キャロライン」
壁の中に一体化した女子の人体
ダニエル・ファーマンはフランスの作家、身体の空間への関わりに関心をもっている。
抑圧と限界を感じさせる。
中段右:ジョージ・シーガル「肩に手を置いたオレンジ色のトルソ」
下段右:ヴァルター・カゾット「ボディパーツ」
各人体は皮膚、まつげ、眉毛、毛髪、血管まで本当にリアルに表現されている。

上段左:マウリツィオ・カテラン「アヴェ・マリア」
3本の手が壁からはえるように展示されている。ナチス的敬礼に見える。批判的な作品。
上段右と中段:ロン・ミュクエ「シーツに包まれた男」
シーツから見える顔から精神的に弱い孤独な老人の心を想像する。
十和田市美術館の「スタンディング・ウーマン」とは対照的だ。

上段、中段左:カズ・ヒロ「アンディ・ウォーホル」
有名人アーティストを制作している。
シリコンを重ねて、モデルの内なる感情を表出させる。
中段右:パトリシア・ピッチニーニ「慰める人」
近づいてみると狼人間のように見える。

ロザリオをつけた手のしわや血管などが人物の歴史を感じさせる。
ウォーホルのオブジェがマイベスト。
顔や体の部分はその人の人物そのものが写し出されると実感。
滅多に見ないリアルな人体作品を鑑賞した。これもアート。
近隣の施設
海遊館

大阪文化会館に隣接している施設。
ファミリーやインバウンドも大阪芸術祭より魚が見られる海遊館へ向かっていた。
アクセス
・メトロ中央線「大阪港」下車、1番出口より徒歩5分。
・大阪シティバス「天保山ハーバーヴィレッジ」下車、1分。
南海バス「海遊館」下車、1分。
関西国際空港発リムジンバス「天保山」下車1分。
大阪芸術祭、もう少しインパクトがないと集客は難しいかも。
大阪・関西万博に期待しよう!
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。
