アート旅ブログのマチです。
草月会館で展覧会が行われていることを聞きつけ、東京建築めぐりのあとに立ち寄りました。
ポーラ美術館で何度か見たことがある作家さんの作品を再認識する機会となりました。
アートレヴュ―として残しておきたいと思います。
今後の草月会館訪問の参考になれば幸いです。
ケリス・ウィン・エヴァンス展
草月会館 イサム・ノグチ「天国」
会場はイサム・ノグチによる石庭「天国」(1977年)
丹下健三設計による草月会館正面玄関奥の、開放的なガラス張りの空間に位置しています。
草月流を創始した勅使河原蒼風氏は前衛的な作品によって生け花の世界に衝撃を与え、現代美術とも接続しながら今日にいたるまで進化し続けています。
「天国」は蒼風氏がイサム・ノグチに依頼し創られた作品です。
石と水と木と植物 自然の織りなす美しく最高の空間が出来上がりました。
勅使河原蒼風、丹下健三(草月会館の設計)、イサム・ノグチのコラボレーションがなせる業。
いつも、心を揺さぶられます。

ケリス・ウィン・エヴァンス 展示
タカ・イシイギャラリーにより4月25日まで、草月会館「天国」で英国現代美術家 ケリス・ウィン・エヴァンスの個展が開催されていました。
今展は 2018年、2023年に続き、第三章に位置付けられています。

マルセル・プルーストの『失われた時を求めて』の日本語訳の一部を基にした作品と音を発するモビール作品が展示されていました。
モビールにはまわりの風景、鑑賞者が映り込み、常に変化し続けるその様子も楽しむとこができます。

作品の背景には松も設えられていて、東と西の絶妙な融合が感じられます。
この日はプルーストのネオン作品の電球が切れてしまったとのことで、アート専門電気士?さんが電球を変えているところに遭遇しました。
一緒に鑑賞していた友だちが「電気屋さんもアーティストですね。」と、労ってしました。
一部電球の色が違うところは作品が日本に到着した後、電球がきれてしまっていることがわかり、急遽、調達した電球なので色の違いがあると、修繕秘話もお話してくれました。
作品の裏側を知るとまた見方が変わります。

丹下健三のトップライトが作品を照らす様にも感動してしまうマチです。
日本語に訳された『失われた時を求めて』はエヴァンスさんによりネオン作品に転換されることで、「読むもの」から「見るもの」変化し、見る人に問いかけてくるようです。


のし袋の水引を連想させるような作品も素晴らしかったです。
どこから見ても絵になる。
モチーフは青森のリンゴで、キリスト教の原罪の寓話、万有引力の法則の逸話、相対性理論など様々な文脈に及ぶそうです。


エヴァンスさんは文学、映画、美術、天文といった分野において、既存の認識を問い直してきた先駆的な試みをし、関心をよせています。
エヴァンスさんは草月流の前衛思想に共感して、「天国」での個展開催を切望したそうです。

静けさの中、水の音と天窓からの光とプルーストのネオン作品。
とても贅沢な時間を過ごしました。アートって素晴らしい!

中2階のロビーから見える赤坂御所の緑が鮮やかに借景となっていました。

Connel Coffee
中2階に上がると左側にカフェがあるのでその場でドリンクを飲んでもいいし、「天国」の作品を眺めながらロビーでお茶してもよいのです。

基本情報
会場:草月会館1階石庭「天国」
住所:東京都港区赤坂7-2-1
開館時間:10;00~17:00
休館日:日曜日
料金:無料
アクセス
東京メトロ銀座線・半蔵門線、都営地下鉄大江戸線「青山一丁目駅」4番出口から徒歩5分。
東京メトロ銀座線・丸の内線「赤坂見附駅」A出口より徒歩10分。
まとめ
伝統をふまえながらも常に進化し続ける ケリス・ウィン・エヴァンスとモダニズム建築の巨匠丹下健三、前衛華道家 勅使河原蒼風のコラボレーションが素晴らしかったです。
次回の草月会館の イベントが楽しみです。
アートっていいなぁ。今日も心豊かに。
